この内容は動画でも紹介しています。

実際の映像での違いが気になる方は、ぜひあわせてチェックしてみてください。

映像の雰囲気を変える「ちょっと変わり種」のフィルター

カメラを使っていると、保護フィルターやNDフィルターを使っている方も多いと思います。

特に動画撮影をしている場合、NDフィルターは定番中の定番ですよね。

 

ただ、今回紹介するのは露出調整が目的のフィルターではなく、映像の雰囲気そのものを変えてくれるフィルターです。

今回試してみたのは、K&F Conceptから発売されている少し変わり種な以下の3種類。

  • ブルーストリークフィルター
  • ブラックミストフィルター
  • ホワイトソフトフィルター

それぞれがどんな光を作り出すのか、実際の映像を見比べながらチェックしていきます。

映画のような横フレアが出る「ブルーストリークフィルター」

まず紹介するのは、ブルーストリークフィルターです。

強い光源が画面内に入ると、青いストリーク、いわゆるアナモルフィックレンズで撮影したような横フレアを再現できるフィルターです。

実際に取り付けてみると、想像以上にしっかりとフレアが出て、光の入り方によって印象が大きく変わるのが分かります。

このフィルターは回転させることでフレアの角度を調整でき、完全に水平にも、少し斜めにも設定可能です。

夜景や車のヘッドライトを入れたカットでは、一気に映画っぽい雰囲気になります。

アナモルフィックレンズ特有の描写すべてを再現できるわけではありませんが、夜間撮影のワンシーンに取り入れる分には十分楽しめるフィルターだと感じました。

定番人気の「ブラックミストフィルター」を実際に使ってみる

次に紹介するのは、ここ数年で一気に定番化したブラックミストフィルターです。

名前は聞いたことがあっても、実際にどんな効果が出るのか気になっている方も多いと思います。

ブラックミストの特徴は、ハイライトを柔らかく滲ませ、全体のコントラストを少し下げることで、映像をふんわりとしたトーンにしてくれる点です。

  • ハイライトが柔らかく滲む
  • コントラストがやや下がる
  • 肌や光の描写がやわらかくなる

 

K&F Conceptのブラックミストは、効果の強さが異なる複数の濃度が用意されているのも特徴です。

ブラックミストフィルター濃度比較(1/8・1/4・1/2・1/1)

今回は、フィルターなしの状態から、1/8 → 1/4 → 1/2 → 1/1の順で試してみました。

1/8は、光源がほんのり滲む程度の変化で、言われないと気づかないくらいの自然さです。

1/4になると滲みが少し分かりやすくなり、1/2ではかなりふわっとした描写になります。

1/1までいくと、もう別世界。夢の中のようなトーンになります。

個人的によく使うのは1/8です。

明るいシーンではほとんど効果が見えませんが、暗いシーンになると光の滲み方が変わり、映像が少しドラマチックに見えます。

この「ちょっと違う」と感じるくらいの変化が、ブラックミストの一番おいしい使い方だと思っています。

ブラックミストとホワイトソフトフィルターの違い

次に、もうひとつ気になっていたホワイトソフトフィルターも試してみました。

名前は似ていますが、効果の方向性は少し異なります。

ブラックミストは黒をしっかり締めつつ光を柔らかくするのに対して、ホワイトソフトは全体を白く包み込むように柔らかくする印象です。

  • ブラックミスト:黒を締めつつハイライトを柔らかく
  • ホワイトソフト:全体を包み込むように柔らかく

 

実際に同じ環境で撮り比べてみると、ホワイトソフトの効果はブラックミスト1/2程度に近い印象でした。

特に分かりやすいのが光源の滲み方で、ブラックミストはやや黄色寄り、ホワイトソフトは白く滲む傾向があります。

濃度を細かく選べる点ではブラックミストのほうが使いやすいと感じましたが、ホワイトソフトの柔らかさも雰囲気作りにはかなり魅力的です。

フィルターの持ち運びに便利な小型ケース

フィルターが増えてくると、次に気になるのが持ち運び方法です。

これまで使っていたガバッと開くタイプのケースは取り出しやすい反面、どうしてもかさばるのが難点でした。

K&F Conceptの小型フィルターケースは、82mmまで対応し最大3枚収納可能。薄型なのでバッグの隙間にもスッと収まります。

出し入れもしやすく、「とりあえず持っていこう」と思えるサイズ感がとても便利でした。

まとめ|フィルター1枚で映像の表情は大きく変わる

  • ブルーストリークフィルター:映画的な横フレア表現
  • ブラックミストフィルター:自然で使いやすい柔らかさ
  • ホワイトソフトフィルター:包み込むような優しいトーン

同じカメラ・同じレンズでも、フィルターを1枚加えるだけで映像の表情は大きく変わります。

いつもの撮影に少しだけ変化を加えたいとき、こうしたフィルターはとても面白い選択肢です。