今回は私が最近乗り換えた写真現像ソフト「PhotoLab8」をご紹介したいと思います。
導入を決めた理由
私がPhotoLabを導入した主な理由は、買い切り型であることと比較機能がついていることです。
特に、レンズごとの写りの違いを知りたいとき、2枚の写真を並べて見比べたいと思っていました。
しかし、これまで使っていたLuminar NEOでは、その機能がありませんでした。
そこで、2つの画像を並べて比較できるソフトを探していて、PhotoLabがそのニーズを満たしてくれました。
現像ソフトとして有名なLightroomも候補に挙がりましたが、サブスクリプション形式で毎月費用が発生する点が気になります。
その点、PhotoLabは買い切り型なので、初期費用を支払えば継続的な支払いを気にせず使えるのが魅力です。
もちろん、メジャーバージョンアップの際には追加費用がかかりますが、それでもトータルコストを抑えられると判断しました。
使いやすかったところ
ファイル管理のしやすさ
次に、私が実際に使ってみて「使いやすい」と感じたポイントをいくつかご紹介します。
まず、ファイルを読み込まずに直接編集できるところが非常に便利でした。
他の現像ソフトでは、保存しているファイルをソフトに読み込む必要がありますが、PhotoLabでは保存しているファイルをそのまま編集できます。
さらに、元に戻したい場合は設定をリセットすることで、元のRAWデータに簡単に戻せます。
また、編集後の画像は同じフォルダ内に保存されるため、整理が簡単で手間がかかりません。
比較がしやすい
2つの画像の比較がしやすいのも大きなポイントです。
異なる画像を並べて比較したり、編集前と後を見比べたりすることが簡単にできます。
表示方法は、左右や上下に並べる方法、または左右や上下で分割して比較表示させる方法から選べます。
これにより、変更前後の違いがすぐに確認でき、編集の調整がとても直感的に行えます。
自作プリセットが使える
さらに、自分好みのプリセットを作成して適用することで、編集の効率を大幅に向上させることができます。(ELITE版の機能)。
LUTを使える点も非常に便利です。
特に動画編集ユーザーにはLUTが馴染み深いですが、今まで動画で使っていたLUTをそのままPhotoLabで使えるのは大きなメリットです。
ただし、LUTをインポートすることは可能ですが、作った色味をLUTとしてエクスポートする機能はありません。
その場合、プリセットとして保存する形になります。
DxOソフトの違い
使いやすい部分が多くあったPhtoLab8ですが、
ここからは、私がPhotoLab 8を初めて使ったときに戸惑った部分をお話しします。
具体的には、DxOの5つのソフトの意味が最初はよく理解できていなかったことです。
そのため、どのソフトが自分に必要なのかがわからず、迷ってしまいました。
今回は、これら5つのソフトの違いを解説しますので、参考にしてみてください。
PhotoLab 8
まず、「PhotoLab 8」。
これは、DxOソフト群の中核となるすべてのソフトのベースです。
RAW現像や詳細な写真編集ができるオールインワンツールで、ノイズ除去や色調整、細かい編集まで、これ一本で対応できます。
PhotoLabを最初に導入することで、他のソフトとの連携もスムーズに進められるのが特徴です。
これから紹介する4つのソフトは、単体でも使えますが、PhotoLabの連携はもちろんこと、他の現像ソフトと連携して使用できるものもあります。
PhotoLab単体でも十分現像はできますが、より高度な編集や効率的なワークフローを可能にしてくれるので、自分が必要な機能を持ったソフトだけ導入するといいかと思います。
PureRAW 4
「PureRAW 4」は、RAWファイルの前処理に特化したツールです。
さらに高度なノイズ除去やレンズ補正を自動で行い、手持ちのRAWデータを最大限に活かしてくれます。
これにより、現像作業を始める前に、最高のスタート地点を作り出してくれるのが特徴です。
ViewPoint 5
次に、「ViewPoint 5」。
歪みやパース補正が簡単に行えるツールで、特に建築写真や広角レンズの補正に最適です。
PhotoLabでは難しい、細かな歪み補正も可能。
さらに、ViewPointをインストールすると、PhotoLabのツール内にも機能が反映され、よりPhtoLab内でより強力な歪み補正の編集が可能になります。
Nik Collection 7
続いて「Nik Collection 7」。
一言で言えば、細かく調整可能なフィルターがジャンルごとに分かれたプラグインです。
画像のディテールを際立たせる「Sharpener」
画像のシャープネスを補正する「プレシャープナー」と、出力先に合わせて調整する「シャープナーアウトプット」の2種類で構成されています。
ノイズを効率的に除去したい場合に便利な「Dfine」
不要なノイズを効果的に取り除き、クリアな画質を実現します。
モノクロ現像に特化した「Nik Silver Efex」
カラーの色を抜いたモノクロではない、繊細なモノクロ現像が再現できます。
色彩のニュアンスを細かく調整できる「Color Efex」
調整可能なカラーフィルターを使い、写真の雰囲気を自在にコントロールできます。
ヴィンテージ感やオールドカメラ風の演出ができる「Analog Efex」
オールドカメラの質感やダメージ加工を簡単に再現できます。
トーンやコントラスト、露出を細かく調整したい時に使う「Viveza」
最適なプロファイルを選んでから、好みに合わせて調整することができます。
ダイナミックなHDR効果を加える事ができる「HDR Efex」
明暗差を簡単にコントロールして、迫力のあるHDR写真を作り出します。
これらは、PhotoLabだけでもある程度編集可能ですが、
Nik Collectionを併用することで、特化した機能を活用し、完成度の高い編集が可能に。
さらに、作業効率がアップし、時間短縮にもつながります。
Film Pack 7
最後に、「Film Pack 7」。
クラシックなフィルムの色味や質感を再現できるソフトで、写真に独特の雰囲気を加えられます。
Nik Collectionと同じようにカラーフィルターを使う感覚ですが、
フィルムの質感を再現することに特化しているのが特徴です。
PhtoLab8の中でも使えます。
PhtoLab8の性能
PhotoLabといえば、ノイズ処理の高さで多くの支持を集める現像ソフトです。
今回は、普段使っている現像ソフト(Luminar NEO)と比較して、その実力を検証してみました。
テスト条件はあえて厳しく設定。ISO51200という非常に高感度で撮影した、ノイズが目立つ写真を使用しています。
「サンプル画像」
それぞれのソフトでノイズ処理を最大限にかけ、仕上がりを比べてみます。
「LuminarNEOでノイズ処理」
「PhotoLab8でノイズ処理」
見てもらうとわかりますが、結果は明らかでした。
PhotoLabはノイズがしっかり抑えられており、非常にクリアな仕上がりです。
一方、Luminar NEOも一定のノイズ処理はできていますが、PhotoLabには及びません。
さらに驚いたのが、ディテールの維持力。
PhotoLabはノイズを除去しながらも、細部が潰れることなくしっかりと残っています。
色味に関しても差が明確です。
Luminar NEOではオレンジが強調される傾向がありましたが、PhotoLabは撮影時の自然な色味をそのままキープしてくれました。
ノイズ処理、ディテールの維持、そして色味の再現性。
これらすべてでPhotoLabが圧倒的に優れていることがわかりました。
PhotoLab、その名にふさわしい実力を、ぜひ体感してみてください。
マスク処理問題
今のところ、私の用途ではPhotoLabにほとんど不満はありませんが、
楕円マスクが使えない点だけは少し不便に感じました。
PhotoLabには、明度マスクや色相マスク、自動マスクが搭載されていて、とても使いやすいです。
NiK Collectionを使えばこの問題は解消されますが、楕円マスクのためだけに購入するのはコスパが悪いと感じています。
個人的には、今後のバージョンアップで楕円マスク機能をぜひ改善してほしいと思っています。
「カメラとレンズの対応について」
PhotoLabは、ほとんどのカメラとレンズに対応しています。
ただし、特定の機種や最新のモデルに関しては、対応状況が気になる場合もありますよね。
そういった場合は、公式サイトで確認するのがおすすめです。
ということでいかがだったでしょうか?
買い切り型の現像ソフトとして個人的には大満足でした。