今回は取材用のセットアップをよりコンパクトにまとめるため、自作のシューマウントを製作しました。
ショットガンマイクとワイヤレスマイクを組み合わせ、話者の声、環境音、そして自分の声まで収録できる環境を目指した取り組みです。
目標とコンセプト

今回の目標は、ショットガンマイクとワイヤレスマイクを併用し、取材中に効率よく音声を収録できる環境を作ることです。
ワイヤレスマイク: 話者の声を収録
ショットガンマイク: 自分や周囲の声、環境音を録音
また、インタビューがしやすいように、ワイヤレスマイクはハンドマイクとしても使える構成を目指しました。
使用機材

・カメラ: LUMIX S9
・ショットガンマイク: Dety D4 Duo(外部入力可能)

DEITY マイク V-Mic D4 Duo video microphone 指向性 動画撮影用マイ
・ワイヤレスマイク: RODE Wireless GO 2
これらの機材をできるだけコンパクトにまとめることが目標です。
ハンドマイクの作成
まずは、Wireless GOをハンドマイク風に使えるハンドルを制作しました。
RODEのハンドマイク化できるハンドルを参考にして作成しました。

ワイヤレスマイクハンドルグリップスティックハンドヘルドアダプタブラケットハンドルマイク/Rode Go/Relacarマイクアクセサリー用録音愛好家に最適
Ver1

・最低限の用途はクリア
・Wireless GOとハンドルのクリアランスが微妙
・底部の角が気になる
Ver2

・収まりが改善
・上部の出っ張りは不要に感じる
・底部を丸め、持ち心地が向上
Ver3

・持ち手を楕円形から円形に変更
・無料の3D CAD使用のため、出力データが多角形になるものの問題なし
・マイクの収まりが良くなり完成
シューマウントの作成プロセス
ハンドマイク風ハンドルが完成したので、次にWireless GO 2の受信機とガンマイクをカメラに固定するシューマウントを作成しました。
Ver1

・Wireless GO 2の受信機と送信機を固定するマウントを作成
・サイズ感の問題でバランスが悪い
・左にオフセットする形で再設計
Ver2

・左右バランス改善
・3Dプリンターでの仕上がりが微妙
・デザインを片面揃えに変更し印刷精度向上
・印刷の仕上がりも向上
Ver3

・シュー周辺部の収まりを改善
Ver4

・ショットガンマイク用のマウントを流用
・アーム部に突起を追加し、ベースにはめ込む構造
・取付穴周辺の厚み不足でベースが折れる問題発生
Ver5

・アーム印刷方向を修正
・アームを短くしWireless GOとの位置バランス調整
・Wireless GOの後ろ飛び出しが気になるため微調整
Ver6

・Wireless GOの後ろ飛び出しが気になるため微調整
・バランスも良くなりとりあえず仕上がりに満足
テストと検証

完成したマウントのテスト項目は以下の3つです。
- 落下防止テスト: 振っても落ちる心配なし
- 歩行時のノイズチェック: 歩行程度では問題なし
- AF駆動音の確認: 環境音がある場所では気にならない程度
ただし、ズームリングのこすれる音には注意が必要です。
今後の課題と改善点

完成したセットアップは、イベント取材で活用予定です。
今後の改善ポイントとして、Wireless GOのバッテリー持ちの悪さがあります。
一日中使用するには難しいため、最大11時間使用できるDJIマイクミニの導入を検討しています。
このマイクを使用することで、ハンドマイクの頭が小さくなり、全体の見た目もスッキリするメリットがあります。
以上、取材向けに最適化したミニマルセットアップ製作記録でした。