今回は、使い捨てカメラのレンズを再利用して作った自作レンズ&アクセサリーをご紹介します!

その名も「L-snapシリーズ」。
「L-snap」「L-snap改」「L-snapファインダー」の3種類を作ってみました。
作例動画
L-snap誕生のきっかけ
L-snapは、いわゆるボディキャップ型レンズ。ピンホールレンズに近い感覚で、手軽にスナップ撮影が楽しめる仕様になっています。
有名なところだと、*GIZMONの「うつレンズ」*が人気ですよね。
あれをLマウントでも楽しみたい!と思ったのがそもそもの始まり。
もともと、とりっきりコニカのパトローネを取り出すためにカメラを分解したとき、余ったレンズが手元に残ってて。「これで何かできないかな?」と遊び心で作ってみたら、意外と面白かった!



市販のボディキャップに穴を開けて、3Dプリンターで簡単なレンズサポートを設計して…と試行錯誤しながら完成したのが「L-snap」。

「Lマウント用のスナップレンズがないなら、作っちゃえばいいじゃん」ってことで、まさにDIY精神から生まれたレンズです。
作例比較してみた

定番スナップレンズLUMIX 26mm F8と、L-snapで同じ場所を撮影して比較してみみました。


さすが、LUMIX現代レンズ。精密でシャープな描写。
L-snapは、描写が甘めで歪みもあり、独特の柔らかさが印象的。
どちらも味があって、撮影スタイルや気分で使い分けるのが楽しい。
L-snapの特徴

L-snapは、あまり難しく考えずにパシャパシャ撮るのが楽しいタイプのレンズ。
レンズサポートが交換式になっていて、絞りも変えられる仕様にしてみました。
穴のサイズは以下の4種類を用意:
2mm → F18相当(シャープ)
2.5mm → F13相当
3mm → F11相当(ちょうどいい柔らかさ)
4mm → F8相当(柔らかめ)

交換方法は、爪楊枝でレンズを押し出して、別のサイズと差し替えるだけ。

個人的には3mmの描写が一番好き。
L-snap改:もっと寄りたい!を叶える進化版
撮っているうちに、「もっと近くで撮りたい!」という欲が出てきて、
*フォーカス調整可能な『L-snap改』*を制作。
ネジ式で前後にレンズを動かす構造にしたけど、
・後方に動くとセンサー干渉のリスク
・印刷精度が落ちて動きがスムーズじゃない

…など、いろいろ課題が出てきた。
そこで、レンズを前に押し出す構造+大きめ径に設計変更。
さらに手触りを良くするために角を丸くしたりして、ようやく完成!
サイズは少し大きくなったけど、
最短撮影距離はなんと19cmまで寄れるように。
(L-snapは約70cmだったから、かなりの進化)
ただし、調整しすぎるとレンズが外れやすいクセ強仕様なので注意!
スペック比較まとめ

モデル | 重さ | 直径 | 厚み | 最短撮影距離 |
L-snap | 12g | 62.4mm | 15.9mm | 約70cm |
L-snap改 | 31g | 63.4mm | 31.8mm | 約19cm |
F値の目安(絞りサイズ別)
2mm | F18 |
2.5mm | F13 |
3mm | F11 |
4mm | F8 |
おすすめの楽しみ方

L-snapはLUMIX S9やSIGMA fpとの相性バツグン。
設定は基本オート、ISOオートで気軽にパシャパシャが◎。
S9なら、背面モニターを閉じてL-snapファインダーを装着すると、まるで無限写ルンです状態に!
撮ったあとにデータ確認する時間も、まるで現像を待つワクワク感。
LUMIXならリアルタイムLUTで「写ルンです風」加工も楽しめる。
特におすすめのLUTは、照山明さん制作の「クレイルブルーLo-Fi」。
L-snapとの相性、めちゃくちゃいいです。
▶おすすめのLUT「ClaireBlue Lo-Fi」
少量販売のお知らせ
レンズ制作が楽しすぎて、ついでに写ルンですのレンズも余分に入手しちゃいました。
少量ですが、L-snapシリーズとして販売しています。
気になる方は、ぜひ概要欄のリンクからチェックしてみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
L-snapが、撮影の新しい遊び道具として楽しんでもらえたら嬉しいです。